腹部・膵臓エコー
腹部超音波検査(腹部エコー)
人間の耳には聞こえない高い周波数の音波(超音波)を使って、肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓などの臓器や、一部の消化管・血管などを観察いたします。レントゲンやCTなどのように放射線は使用せず、痛みもありませんので簡便で非常に安全な検査です。
肝臓や膵臓、腎臓に腫瘍などがないか、胆嚢にポリープや胆石がないかなどを見ることが可能です。また、後に紹介するミルクティーを飲用して行う膵臓超音波検査では、従来のエコーより広い範囲で膵臓を観察することが可能となります。
ミルクティーを用いた膵臓超音波検査(通称 ミルクティーエコー)
通常の腹部超音波検査では、胃の中の空気などが超音波を遮ってしまうため、膵臓の体部や尾部を十分に観察することは困難です。
ところが、胃の中に液体を充満させることで、液体を通してその奥の膵臓を観察することができるようになります。その性質を利用して開発された検査が、ミルクティー飲用を併用した膵臓超音波検査です。
検査前に約350mlのミルクティーを飲用いただき、膵臓観察時にはリクライニング式のベッドを用いて半坐位をとるかたちで、膵臓を観察いたします。より広い範囲での膵臓の観察が可能となるため、膵臓の病変を見落としづらくなると考えられます。
ミルクティー飲用前
胃内の空気のため膵体尾部が隠れてしまっています
ミルクティー飲用後
胃内にためたミルクティーを通して膵体尾部が観察できるようになりました
膵臓エコーをお勧めする方
- 膵炎(慢性膵炎や急性膵炎)にかかったことがある方
- 血縁者が膵臓がんにかかったことがある方
- 膵臓に膵のう胞(水が溜まっている袋)があると言われた方
- 健診などで膵管(膵液の流れる管)が拡がっていると言われた方
- 糖尿病がある方、特に糖尿病が急にでてきた、急に悪くなった方
- 喫煙される方
- 肥満がある方
- 原因不明のみぞおちや背中の痛みが続く方
- 特に理由もなく体重が減ってしまう方 など
費用
膵臓エコーの費用(検査費のみ)は、3割負担で、1,700円程度です。